映画に感謝を捧ぐ! 「初体験 リッジモンド・ハイ」

映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はエイミー・ヘッカリング監督の「初体験 リッジモンド・ハイ」に

 感謝を捧げようと思います。

 

キャメロン・クロウの同名小説を

 

 彼自身の脚色によって映画化した本作は

 若き日のC・クロウ監督の突撃精神が生んだ

 笑いと学びに満ちた青春映画であります。

 1980年代の風俗&短篇集的手法を駆使して

 「青春時代の輝きと危うさ」を示したストーリー

 歌劇でありながらも明るいお色気・軽快なる挿入曲

 MTV的スピード感あふれる演出が一体となる光景は

 私に「1980年代の空気」を体現しつつ

 人間社会が「一握りの英雄によって動かされる駒」ではなく

 多くの人々が集い、交わることによって形成される存在であることを

 ユーモア精神を失うことなく世に示す妙技を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (後年のアメリカ映画界における「大物たち」の若き日を見つめる楽しさと

 実録的でありながらも明るい雰囲気を持った「後日談」が

 作品の味わいを高めている点も見逃せません。)

 本作こそ1973年の映画「アメリカン・グラフィティ」の流れを汲む

 「青春喜劇型歴史書」であると言えるでしょう。

 反優等生的でありながらも憎めない雰囲気を持った若者たちと

 生真面目さの中にユーモア精神を宿す教師陣が織りなす世界が心地良い本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。