映画に感謝を捧ぐ! 「悪魔のゴミゴミモンスター」
映画感謝人GHM(西村哲也)です。
今回はロバート・L・バーリル監督の「悪魔のゴミゴミモンスター」に
感謝を捧げようと思います。
カリフォルニア北部の町「ミルピタス」で巻き起こる
ゴミ箱連続盗難事件の行方を描いた本作は
映画作りとは縁遠い暮らしを続けていた人々によって作られながら
時代を先取りする作品となってしまった
怪獣映画界屈指の珍品であります。
怪獣映画の定番と「ミルピタス」の宣伝が融合したストーリー
「演技」の気配をほとんど感じさせない俳優&女優陣
町を荒らしながらも住民を殺傷しない、平和主義のモンスター
清々しいまでの「安物感」にあふれた特殊効果が
一体となる光景は
私に、他の怪獣映画にはない「癒し効果」と
プロの商業映画とは異なる「素朴な輝き」に触れる機会をもたらしました。
(社会派的重厚感を感じさせることなく
「政治&環境破壊に対する警鐘」を放っている点
4度のアカデミー賞に輝く音響効果部門の名匠「ベンジャミン・バート」氏を
映画業界へと導いた作品であるという点
ホラー映画とサイレント喜劇の味わいを兼ね備えた
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「地域振興系映画」の幕開けを告げる
歴史的作品であると言えるでしょう。
昨今の「ご当地ヒーロー」への道を切り開いた作品の一つでありながら
地域限定上映であるが故に「映画史の闇」へと埋もれてしまった本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。