映画に感謝を捧ぐ! 「空軍大戦略」

 映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はガイ・ハミルトン監督の「空軍大戦略」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 19407月~10月のイギリスにおける戦い

 「バトル・オブ・ブリテン」をもとにして作られた本作は

 「第2次世界大戦」の一端を冷静な目線で描いた実話系戦争映画であります。

 大作映画特有の「膨大なる人員&物量」

 「アクション映画的ヒーロー&ドラマ的情緒」に背を向けた

 クールなキャラクター造形

 群像劇風味のストーリー展開

 娯楽的スリルを抑制した戦闘シーンを駆使して

 「第2次世界大戦の転換期となる戦い」を描くという試みは

 私に、大作映画的豪華さの中に

 (「戦争」において人間は駒の一つに過ぎない)という残酷な現実を

 潜ませる手法を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (イギリス軍主体の映画でありながら

 ドイツ軍を「悪役」ではなく「人間」として描いている点や

 反戦メッセージを発することなく「戦争の残酷さ」を示した

 幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「激しさと空しさが共存する戦争大作」と呼びたくなる

 作品であると言えるでしょう。

 膨大なる人員・物資・情報量を操り

 鑑賞者を翻弄することによって

 戦争の「残酷さ&精神的ダメージ」を体現した本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。