映画に感謝を捧ぐ! 「アルティメット・ディザスター」

映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はリズ・アダムス監督の「アルティメット・ディザスター」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 油田基地で発生した事故がもたらす大嵐に立ち向かう

 人々の運命を描いた本作は

 小規模映画的サービス精神が冴え渡る

 爽快なる怪作であります。

 論理性の枠に囚われることなく集められた各種自然災害

 作り物感満載のCG映像をフォローする「状況説明台詞」の嵐

 パニック・ムービー的人間模様を抑制したキャラクター造形

 科学的整合性よりもアメリカ映画精神に重きを置いた対処法が

 一体となる光景は

 私に、過去の成功作に学ぶ精神

 大作主義に走らず、暇つぶし規模のスケール感を維持し続ける謙虚さ

 理屈よりも勢いを大切にする豪快さに満ちあふれた時間をもたらしました。

 (「苦い勝利」と見せかけて脳天気なハッピー・エンドに移行する手法を

 直球的に駆使した幕切れが

 作品の持つ「素朴な味わい」を高めている点も見逃せません。)

 まさに「怪獣映画式自然災害映画」の雄と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。

 パニック・ムービーでありながら「悪役」を設定しない事によって

 素直な気持ちで登場人物を見守らせてくれた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。