映画に感謝を捧ぐ! 「ヘルハウス」

映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はジョン・ハフ監督の「ヘルハウス」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 リチャード・マシスンの小説「地獄の家」を

 彼自身の脚色によって映画化した本作は

 対照的な要素がせめぎ合いながら神秘性を放つ

 「館系ホラー」であります。

 心理戦と怪奇恐怖・科学と心霊術が融合したストーリーと

 特殊効果を駆使した「物理的恐怖」と

 映像技による「精神的恐怖」を兼ね備えた演出が

 一体となる光景は

 私に、派手な残酷描写&人体破壊に依存しない「技巧的恐怖」と

 

 空間的広がりを抑制することによる「閉塞的恐怖」の醍醐味を

 満喫する機会をもたらしました。

 (「時間経過」を丹念に示すことによって「実録的ムード」を生み出している点や

 神話・伝承を皮肉るかのような「決着の付け方」となっている点も見逃せません。)

 まさに「謎解き&人間模様入りお化け屋敷」の称号にふさわしい

 作品であると言えるでしょう。

 最小限度の舞台・人員・特殊効果によって

 アトラクション性とミステリー性が共存する世界を創造した本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。