映画に感謝を捧ぐ! 「ハンナとその姉妹」

映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はウディ・アレン監督・主演の「ハンナとその姉妹」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 ニューヨークの片隅に住む三姉妹と

 彼女たちを取り巻く人々の運命を描いた本作は

 ユーモアと文学性が絶妙のバランスで配合された人情劇であります。

 宗教・死・夫婦関係といった重厚な題材を

 硬軟のバランス感覚を保ちながら描ききったストーリー

 俳優・女優陣の「文学的高尚さと庶民的ムードを兼ね備えた名演」

 格調高くも娯楽的楽しさに溢れた音楽が一体となる光景は

 私に「高尚なテーマを親しみやすく語る」

 「模範生ではないキャラクターを愛すべき存在に変える」妙技

 会話主体の作品でありながら「説明過多」に陥らない事を可能にする平衡感覚

 考えを巡らすことによって「身近にある答え」を見落としてしまう

 人間の姿を目の当たりにする機会をもたらしました。 

 (昨今の「癒し系映画」とは異なる目線と

 ほのぼのとした空気を兼ね備えた幕切れが

 「人生」の醍醐味をさりげなく示している点も見逃せません。) 

 まさに「純文学系人情喜劇」史上屈指の強豪作と

 呼びたくなる作品であると言えるでしょう。

 作り手自身の「内面&生涯」をさらけ出す勇気

 シリアスとユーモア・文学性と娯楽性の均整を維持し続ける技術力

 喜劇映画&人間に対する愛と信頼が一体となることによって生を受けた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。