映画に感謝を捧ぐ! 「シー・トレマーズ」
映画感謝人GHM(西村哲也)です。
感謝を捧げようと思います。
海中に潜む魔物「アンカラ・ムルカ」の恐怖を描いた本作は
鑑賞者の精神を翻弄する脅威のモンスター映画であります。
作品としての一貫性に背を向けて
縦横無尽に駆け回るストーリー
勢い任せに繰り出される残酷描写の数々
ダーク・ファンタジーと怪獣映画を融合させたかのようなモンスター
感情移入困難なキャラクターが一体となる光景は
私に、「各種恐怖要素」が無秩序に暴れ回ることによって生じる混沌と
視覚的インパクト至上主義の残酷描写が「ブラックな笑い」へと変化していく状況を
目の当たりにさせられる機会をもたらしました。
(「ハリウッド流ハッピー・エンド」への期待を軽やかに裏切る
意地の悪い幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「悪役レスラー系モンスター映画」と呼びたくなる怪作であると言えるでしょう。
即物的な残酷さとルール無用のストーリー展開が
鑑賞者の寛容さを試す本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。