映画に感謝を捧ぐ! 「赤い標的 THE BREAK UP 」
映画感謝人GHM(西村哲也)です。
今回はポール・マーカス監督の「赤い標的 THE BREAK UP 」に
感謝を捧げようと思います。
ドメスティック・バイオレンスから始まる
連続殺人事件を描いた本作は
ある種の「ブラック・ユーモア性」に彩られた巻き込まれ映画であります。
身体的ハンディ・キャップをほとんど感じさせないヒロインの勇姿
好感の持ちにくい男性キャラクター
残酷な状況でありながらも和やかさを感じさせるストーリー・演出・音楽が
一体となる光景は
私に「他者の不幸を冷めた目線で見つめてしまう」自分自身を
目の当たりにさせられる感覚と
サスペンス映画における「勢い」の重要性を再認識する機会をもたらしました。
(他のサスペンスとは異なる形の「意外性」を持った
決着→幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「竜頭蛇尾系サスペンス映画」の静かなる強豪作であると言えるでしょう。
「愛がこわれるとき」と「ダブル・ジョパディー」を合体させたかのような状況と
主演女優B・フォンダの放つ「情緒不安定感」が融合することによって
女性のタフネス&男性の愚かしさをえぐり出す本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。