映画に感謝を捧ぐ! 「バターフィールド8」
映画感謝人GHMです。
今回はダニエル・マン監督の「バターフィールド8」に
感謝を捧げようと思います。
ジョン・オハラの同名小説をもとにして作られた本作は
主演女優E・テイラーにアカデミー賞をもたらしながら
彼女に嫌悪された「呪われし恋愛悲劇」であります。
アイドル映画的華やかさと
愛憎劇的陰鬱さが共存する映像・ストーリー・音楽が
他の恋愛悲劇とは一味違う「複雑怪奇な状況」を作り上げていく光景は
私に「愛」という存在の難解さを目の当たりにする機会と
迷路的な人間関係に翻弄される感覚をもたらしました。
(突如として訪れるカー・アクション→曖昧さにあふれた幕切れが
「ハリウッド流ハッピー・エンド」に対する皮肉を放っている点も見逃せません。)
まさに「陰性恋愛映画」史上屈指の怪作であると言えるでしょう。
スター映画的な雰囲気を放ちながら
主演女優の人生&「アメリカ映画の王道」が崩壊することを暗示する
モンスターとなった本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。