映画に感謝を捧ぐ! 「2ガンズ」

映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はバルタザール・コルマウクル監督の「2ガンズ」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 

 スティーブン・グラントの同名グラフィック・ノベルを

 もとにして作られた本作は

 昨今の「悩めるヒーロー」に背を向けて

 「単細胞なアクション映画」の味わいを追求した直球作であります。

 4312万5000ドルが生んだ「暴力・裏切り・死に覆われた人間模様」を

 明るいユーモアと軽快なスリルに溢れた物語へと変えてしまう娯楽力と

 2010年代の映画でありながら

 「CG臭」をほとんど感じさせない豪快なアクション・シーンを作り出す

 勇気&技術力が一体となる光景は

 私に「アメリカ娯楽映画界」の持つエネルギーと

 エンターテインメントの世界に生きる人間の宿命を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (伏線回収にこだわる繊細さと

 論理性や倫理を気にしない大味さを兼ね備えた幕切れが

 背徳的な心地良さを放っている点も点も見逃せません。)

 まさに「暇つぶし映画」の教科書にして

 アクション映画的快感の権化と呼ぶにふさわしい爽快作であると言えるでしょう。

 アメリカ流刑事映画の方程式・メキシコ風味・犯罪映画の醍醐味を

 ごった煮的に詰め込むことによって

 80年代風味とイタリア西部劇風味を兼ね備える珍味となった本作と

 

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。