映画に感謝を捧ぐ! 「姿なき訪問者」
映画感謝人GHM(西村哲也)です。
今回はW・リー・ワイルダー監督の「姿なき訪問者」に
感謝を捧げようと思います。
サンタモニカで発生した怪現象の謎に迫る
人々の運命を描いた本作は
映画的チームワークの醍醐味に溢れたSF映画であります。
複数のSF要素を組み合わせたストーリー&特撮を
記録映像・サスペンス・ホラーの技法を組み合わせる事によって
現実感のある物語へと変化させるという試みは
私に「外見よりも知恵で勝負するSF」の醍醐味と
「映画的説得力」の生成法を目の当たりにする機会をもたらしました。
(さりげなく「マスコミへの不信感」を挿入している点や
人間模様やロマンスを膨張させず、クールに進行させることによって
スリル&神秘性を保ち続けている点も見逃せません。)
本作こそ、後年のS・スピルバーグ監督作に通じる
「非侵略系エイリアン映画」であると言えるでしょう。
恐怖から哀愁へと転じるエイリアン造形と
「アメリカン・ヒーロー」を登場させない穏やかな作風が
地球侵略SF映画とは異なる香りを放つ本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。