映画に感謝を捧ぐ! 「死神の谷」
映画感謝人GHM(西村哲也)です。
今回はフリッツ・ラング監督の「死神の谷」に
感謝を捧げようと思います。
愛する人を救うため
死神に抗う女性の運命を描いた本作は
複数の映画要素が融合したダーク・ファンタジーであります。
ホラー&サスペンス風味溢れる映像表現
時間&空間を超越したスケール感と
人間社会に対する風刺性を兼ね備えたストーリー
アクション&SF風味の特殊効果が一体となる光景は
私に「怪奇映画&恋愛悲劇」の持つ可能性の大きさと
映像的インパクトに依存せず、見せ方の工夫を凝らした「恐怖描写」の醍醐味を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(悲劇的でありながらも優しさのある幕切れが
人生の奥深さを体現している点も見逃せません。)
まさに「怪談型愛情論&社会論」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。
1916年の映画「イントレランス」の流れを汲む
愛と死を巡る物語を通じて
「愛」に潜む天使と悪魔・社会的狂気・権力者の病理をえぐり出した
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。