映画に感謝を捧ぐ! 「ヘル・ドライブ」

映画感謝人GHM(西村哲也)です。

 今回はエンダ・マカリオン監督の「ヘル・ドライブ」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 金曜の夜~月曜の朝に繰り広げられる

 惨劇を描いた本作は

 軽やかな不快感に満ちた怪作であります。

 感情移入を拒み続けるかのようなストーリー&キャラクター

 病的なまでに凝った映像表現&残酷描写

 青春映画的な音楽が一体となる光景は

 私に、不幸な登場人物を「一欠片の同情もなく見つめる」感覚と

 自分本位的精神の持つ引力を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (「不快なハッピー・エンド」からの逆転劇となる幕切れが

 モンスターの終わりと始まりを暗示している点も見逃せません。)

 まさに「超加速型悪趣味映画」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。

 論理性や倫理観より「ホラー的インパクト」を重んじる精神と

 若者特有の「軽薄さ&エゴイズム」を極限まで肥大化させる手法が支配する本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。