映画に感謝を捧ぐ! 「BANSHEE バンシー 」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はコリン・ゼイズ監督の「BANSHEE バンシー 」に
感謝を捧げようと思います。
伝説の魔物「バンシー」の脅威にさらされた
人々の運命を描いた本作は
脅威の「細切れ度」を誇るモンスター映画であります。
様々な方向&時間を飛び回る「細切れ的ストーリー」
過度のスピード感&省略法による「細切れ的恐怖描写」
必要最小限度の情報のみで作られた「細切れ的キャラクター」が
一体となって暴れ回ることによる「恐怖の抑制&ストーリーの混乱」は
私にホラー映画における「段取り描写」・「ルールの遵守」
「モンスターの正体」を最終段階まで曖昧に見せる事の大切さを
思い知らされる機会をもたらしました。
(高い能力と気まぐれな行動を兼ね備えたモンスター造形と
悪役レスラー級の「反則ぶり」を見せる幕切れも見逃せません。)
まさに「暴れ馬系ホラー」界屈指の反面教師作であると言えるでしょう。
ホラー映画の定番「森」・「軽薄な若者」・「活躍しない警察」
「モンスター」を集結させ
その場しのぎ感あふれる活用法を行うことによって
恐怖の本質を逆説的に示した本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。