映画に感謝を捧ぐ! 「中共脱出」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はウィリアム・A・ウェルマン監督の「中共脱出」に
感謝を捧げようと思います。
A・S・フライシュマンの同名小説を彼自身の脚色によって映画化した本作は
1955年の映画「男の魂」を
アメリカ礼賛的に加工した脱出映画であります。
西部劇・聖書・戦争映画・空間限定映画の手法を融合させた
ストーリー&演出
主演男優J・ウェインの壮絶なるマイペースぶり
アメリカ人の「中国」に対する目線が一体となることによって発生する
精神的スリルとブラック・ユーモアは
私に、作品の持つ政治的思惑を回避して
「娯楽」として楽しむための訓練の場をもたらしました。
(山積する問題を巧みに覆い隠し「ハッピー・エンド」に仕立て上げる
正統派アメリカ映画ならではの幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「アメリカ映画精神」の光と陰を大作的に写し出した
海洋冒険映画であると言えるでしょう。
嵐の如く荒れ狂う「アメリカ映画的脳天気さ」と「冷戦史観」が
鑑賞者の精神を試す本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。