映画に感謝を捧ぐ! 「限りなき追跡」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はラオール・ウォルシュ監督の「限りなき追跡」に
感謝を捧げようと思います。
キャスリン・グレインジャー&ジョージ・グレインジャー&ロバート・グレインジャーの小説
「Ten Against Caesar」をもとにして作られた本作は
特殊な味わいを感じさせる「勧善懲悪系西部劇」であります。
「事なかれ主義」・「力による支配の限界」・「戦争による人心の荒廃」を描いた
社会派的西部劇と見せかけて
直球的な勧善懲悪劇へと向かうという手法は
私に「陰鬱から脳天気へと転じる」妙技を堪能しつつ
「娯楽西部劇の宿命」に思いをはせる機会をもたらしました。
(ヒロイン&男気を「トラブルの種」の如く表現し
典型的な一騎打ちを「反則的に終わらせる」意地悪さを
持った作品であるという点も見逃せません。)
まさに「変化球系西部劇」の一形態を示した作品であると言えるでしょう。
西部劇の世界とアクション映画の王道を合体させながら
ブラック・ユーモアの香りを放つ本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。