映画に感謝を捧ぐ! 「暁の勝利」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はジョン・ファロー監督の「暁の勝利」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 第2次大戦期のノルウェー事情をもとにして作られた本作は

 アメリカ映画的戦術性に満ちあふれた戦争映画であります。

 「ノルウェーの一角」に枠を絞り

 ドイツ軍を「悪」として描く事に徹したドラマ&サスペンスから

 勧善懲悪的アクションに向かうという手法は

 私に「西部劇と戦争映画の共通項」と

 第二次大戦期における「情報戦術」の一端を目の当たりにする機会をもたらしました。

 (ハッピー・エンドでありながらも苦味を残す幕切れによって

 「連合軍礼賛臭」を緩和する手法を用いている点も見逃せません。)

 まさに「宣伝系戦争映画」の世界における静かなる強豪であると言えるでしょう。

 反戦メッセージに背を向けて

 「戦争」を勧善懲悪の枠に押し込めた物語&映像が

 

 爽快感と恐ろしさを感じさせる本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。