映画に感謝を捧ぐ! 「アラクニッド」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジャック・ショルダー監督の「アラクニッド」に
感謝を捧げようと思います。
紛争地帯の孤島で発生した怪事件の謎に挑む
調査団の運命を描いた本作は
映画全体を覆う親しみやすさと
作り手たちの奮闘ぶりに心打たれるモンスター映画であります。
「SF・ホラー・パニック映画」にありがちな要素をかき集め
混ぜ合わせることによって作られた
ストーリー・演出・キャラクターを
滑らかな進行&軽快なるトラブルの連打によって補強するという手法は
私に、娯楽映画における「勢い&欲張りすぎない精神」の重要性を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(ハイテクよりもローテクを重視した決着と
危険な「宿題」を残したまま訪れる幕切れが
昨今のアメリカ映画に対する痛烈な皮肉となっている点も見逃せません。)
まさに「暇つぶし系モンスターSF」史上屈指の善戦ぶりを見せる
豪快作であると言えるでしょう。
大衆食堂的サービス精神・人間のクモ&エイリアンに対するイメージ
過去作に学ぶ精神・清々しいほどの「その場しのぎ主義」が
一堂に会することによって生を受けた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。