映画に感謝を捧ぐ! 「荒野の棺桶」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はマリオ・カイアーノ監督の「荒野の棺桶」に
感謝を捧げようと思います。
謎のガンマン「テキサス・ジョー」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
他の西部劇とは異なるコミカルさとサスペンスに彩られた西部劇であります。
イタリア西部劇特有の「濃厚なキャラクター&復讐」に
音楽&台詞を駆使して生み出された「1980年代的ユーモア」と
潜入捜査映画の味わいを加える事によって
口当たりの良い娯楽作へと変化していく光景は
私に「娯楽映画的加工術」の一端と
殺伐とした物語が「笑い所」を鮮明化する現状の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「真昼の決闘」と「シェーン」を組み合わせたかのような幕切れが
イタリア映画的貪欲さを放っている点も見逃せません。)
まさに「アクション・コメディ」の香り漂う復讐系西部劇であると言えるでしょう。
闘いのスリル・喜劇要素・暴力の残酷さが
奇妙なバランスで共存する本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。