映画に感謝を捧ぐ! 「ワンス・アボン・ア・タイム・イン・アメリカ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はセルジオ・レオーネ監督の「ワンス・アボン・ア・タイム・イン・アメリカ」に
感謝を捧げようと思います。
ハリー・グレイの同名小説をもとにして作られた本作は
イタリア映画とアメリカ映画の味わいが独特のバランスで配合された
不思議な極道映画であります。
イタリア風味漂う暴力描写&音楽
アメリカ流大作映画の華やかさに満ちた舞台
時間と場所を往復しながら愛と暴力がせめぎ合う
難解且つ濃厚なストーリー展開
R・デ・ニーロを初めとする怪しげな俳優&女優陣が融合することによって生まれた
「美しくも血生臭いアメリカ」は
私にS・レオーネ監督が抱く「アメリカに対する愛憎交わりし思い」の一端に触れる機会と
エンターテインメント精神が
歴史大作・純文学・犯罪映画を結びつける「絆」を形成する光景を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(現実を離れ「虚実の間にある世界」に溺れるかのような幕切れが
不安と想像力を刺激している点も見逃せません。)
まさに、アメリカ・イタリア文化の交流と葛藤が生んだ
「極道系歴史大作」の雄であると言えるでしょう。
米伊の共同戦線よって結ばれた
濃厚なる「男の愛憎劇」&アメリカが背負う「負の歴史」が
時間の壁を越えて流れていく姿が
背徳的快感と空しさをかき立てる本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。