映画に感謝を捧ぐ! 「青春群像」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はフェデリコ・フェリーニ監督の「青春群像」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 北イタリアの港町に住む人々の運命を描いた本作は

 イタリア風味と青春映画の王道が

 バランス良く配合された作品であります。

 淡々と進行していく若者たちの日常を

 

 サスペンス・コメディ・恋愛劇・アクション映画の映像表現&音楽と

 会話を多用しながらも「説明過多」に陥らない平衡感覚を

 駆使して描くという技巧的+文学的な手法は

 

 私に「人生」の持つ物語性と

 人間論と娯楽の均整を保ちながら物語を進めていく妙技を

 堪能する時間をもたらしました。

 

 (「悲劇&ドラマテックな事件」による感動誘発に依存しない

 クール且つ爽やかな幕切れとなっている点も見逃せません。)

 まさに「娯楽的サービス精神溢れる人生訓」と呼びたくなる一作であると言えるでしょう。

 陰惨な暴力とは無縁な「日常劇」の中で

 イタリア映画的豪快さ&胡散臭さと品格が絶妙のバランスで共存する本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。