映画に感謝を捧ぐ! 「プレデター・パニック」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はリチャード・グリフィン監督の「プレデター・パニック」に
感謝を捧げようと思います。
森に潜む「半魚人」がもたらす惨劇を描いた本作は
モンスター映画史上屈指の無軌道ぶりを誇る怪作であります。
ホラー的残酷描写&キャラクター造形を駆使しながら
病的なまでの緩やかさで進行していくストーリー
凄まじいほどの「何でもあり感」を誇るモンスター造形
物語の要所を「コミック的絵柄」で滑稽化する手法が一体となる光景は
私に、映画史上希に見るほどの「省力化精神」と「無意識のブラック・ユーモア」を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(本編とは一味違う「切れ味&胡散臭さ」を感じさせる邦題と
強引極まるハッピー・エンドから理不尽な後日談へと向かう幕切れが
ある種の戦慄を感じさせる点も見逃せません。)
まさに、鑑賞者の忍耐力&寛容さを鍛える
「修業系モンスター映画」であると言えるでしょう。
場違いなまでに陽気な色彩&即興感覚溢れる物語が生み出す
サスペンス映画とは異なる「先の読めない感覚」と
ドタバタ喜劇とは異なる「馬鹿馬鹿しさ」が
鑑賞者の精神を揺るがす本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。