映画に感謝を捧ぐ! 「セイ・エニシング」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はキャメロン・クロウ監督の「セイ・エニシング」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 高校卒業の時を迎えた男女2人の運命を描いた本作は

 娯楽的サービス精神と趣味人精神が共存する青春映画であります。

 格差恋愛劇、サクセス・ストーリー、家族劇をバランスよく配合したストーリー

 硬軟のバランス感覚に長けた演出

 C・クロウ監督の「内面」を感じさせる挿入曲が一体となる光景は

 私に「異文化交流の光と闇」を恋愛映画的に表現する技法と

 盛り上げ系エピソード&感動誘発に依存しない素朴な物語の醍醐味を

 堪能する機会をもたらしました。

 (主演男優J・キューザックの放つ素朴さと

 万事解決のハッピー・エンドを避け「不安の陰」を残した幕切れが

 作品の現実感を高めている点も見逃せません。)

 まさに「穏健派格差恋愛映画」の静かなる強豪作であると言えるでしょう。

 陽気&軽快な作風でありながらも

 「人間関係の奥深さ&難しさ」を感じさせる本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。