映画に感謝を捧ぐ! 「メガ・パイソン&ギガント・ゲイター」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はメアリー・ランバート監督の「メガ・パイソン&ギガント・ゲイター」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 巨大化した蛇&ワニがもたらす騒動を描いた本作は

 馬鹿馬鹿しくも苦味の利いたモンスター映画であります。

 蛇派ヒロインVSワニ派ヒロインの対決映画と

 モンスター映画の定番を彷徨うストーリー

 場違いなまでに陽気な映像&音楽が放つコメディ風味

 緊張感を感じさせないキャラクターが一体となる光景は

 私にサスペンス映画とは異なる「先を読みづらい状況」と

 正義を振りかざす人間の狂気&映画的ご都合主義が醸し出すユーモアを

 天然ボケとも戦術的とも解釈可能な形で表現する妙技を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (「自業自得」感溢れる決着→「勝てば官軍」感溢れる幕切れが

 人類史の一面を映し出している点も見逃せません。)

 まさに「巨大生物入りお笑い社会論」と呼びたくなる珍品であると言えるでしょう。

 アサイラム特有の「巨大化至上主義」・「細かいことは気にしない」

 「設定と映像のアンバランス」が暴走することによって

 特殊なメッセージ性を持ってしまった本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。