映画に感謝を捧ぐ! 「名探偵登場」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はロバート・ムーア監督の「名探偵登場」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 富豪のパーティーに招待された探偵5人の運命を描いた本作は

 意地悪な発想と上品さを兼ね備えた作品であります。

 「推理小説」の定番要素の一つ「閉ざされた館での連続殺人」を

 ミステリー風味を保ちながらドタバタ喜劇化するという大胆な挑戦は

 私に「推理劇」にありがちな欠点を有効活用する妙技を堪能すると同時に

 悲劇と喜劇が紙一重の存在であることを

 思い知らされる機会をもたらしました。

 (推理小説マニア風味溢れる小ネタの数々

 風格とユーモアがバランス良く配合されたキャスト陣

 コメディ風味とホラー風味を兼ね備えた奇妙な幕切れも

 見逃せません。)

 まさに「豪華絢爛たる推理喜劇」と呼びたくなる珍品であると言えるでしょう。

 パロディ的な作りであるにもかかわらず「ヨーロッパ文学の香り」を感じさせる本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。