映画に感謝を捧ぐ! 「アバランチ・クラッシュ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はトーマス・クロンターラー監督の「アバランチ・クラッシュ」に
感謝を捧げようと思います。
帰郷したプロ・スキーヤーと彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
変化球的な手法によるホームドラマであります。
閉鎖系ミステリー風味漂う世界で繰り広げられる人間模様に
自然災害映画が奇襲をかけるという状況は
私に「複数の娯楽要素がせめぎ合う」光景と
どんでん返し系サスペンス映画とは一味違う「豪快さ」に彩られた
伏線回収に触れる機会をもたらしました。
(万事解決のハッピー・エンドに走らず
苦味の利いた幕切れへと着地する勇気を持った作品であるという点も見逃せません。)
まさに「ジャンル継ぎ接ぎ型映画」史上屈指の大胆さによって
実話系映画の味わいを放つ
和やかなる怪作であると言えるでしょう。
ハッタリ精神満載の宣伝と淡々としたストーリー展開が
微笑ましくもユーモラスな本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。