映画に感謝を捧ぐ! 「極北の怪異(極北のナヌーク)」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はロバート・J・フラハティ監督の「極北の怪異(極北のナヌーク)」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 カナダ北部に住むイヌイットエスキモー)族

 「ナヌーク一家」の日常を撮影した本作は

 過酷な世界でありながらも和やかさを感じさせる

 実録映画であります。

 日常風景を淡々と写し出した作品でありながら

 冒険のスリル・異世界をのぞき見る楽しさ・人情劇要素を感じさせるという

 驚異的な現象は

 私に「物語の種子は日常の中に宿っている」

 「娯楽とは自分たちの日常から離れた世界を

 日常的価値観で見つめることにある」

 「自然界はスリルと情に満ちている」事を再認識する機会をもたらしました。

 (カメラに写った人間は本能的に「演技者」となることを

 感じさせる作品である点も見逃せません。)

 まさに「イヌイット族入門編」の称号にふさわしい

 作品であると言えるでしょう。

 過酷な環境に耐えながら

 後年のTV番組・インターネット動画に通じる道を切り開く事となった本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。