映画に感謝を捧ぐ! 「ジェットストリーム」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジェフリー・ランドー監督の「ジェットストリーム」に
感謝を捧げようと思います。
アメリカ軍の気象兵器実験がもたらした
世界崩壊の危機を描いた本作は
パニック・ムービーを痛烈且つ軽快にからかう過激作であります。
災害映画と陰謀劇の定番要素を
ラブ・コメディ&青春映画風味漂う男たちがひっかき回る光景は
私に「政治&軍部風刺」の一形態と
シリアスな悪ノリの醍醐味を目の当たりにする機会をもたらしました。
(世界の危機を描いているにもかかわらず
物語の大半が「主人公の周辺」で進行している点
馬鹿馬鹿しいほどの「大物感」に満ちあふれた敵将の最期
過剰なほどの「脳天気さ」に支配された幕切れ
情報化社会&ヒーロー礼賛精神を意地悪く皮肉っている点も見逃せません。)
まさに「ブラック・ユーモア系ドタバタ・パニックSF」の称号にふさわしい
作品であると言えるでしょう。
軽量映画特有の「省力化」・「作り物感満載のCG」と
パニック・ムービー的スリルを極限まで抑制した演出&ストーリーによって
現代社会の暗部をからかう「道化」となった本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。