映画に感謝を捧ぐ! 「暗殺者」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はリチャード・ドナー監督の「暗殺者」に
感謝を捧げようと思います。
暗殺者2人の複雑怪奇な対決を描いた本作は
後年の「エクスペンダブルズ3 ワールド・シリーズ」に
影響を与えたアクション映画であります。
王道的でありながら「過積載感」を感じさせるストーリー
主演男優S・スタローンより発せられる疲労感
1990年代の「インターネット事情」を感じさせるパソコン
イタリア西部劇の香りを放つ「隠し銃器」が
敵役A・バンデラスの凶悪さ&コミック的ガン・ファイトを
盛り立てるという現象は
私に「冷戦構造の崩壊」・「テクノロジーの進化」・「異常心理殺人の増加」が
娯楽映画に与えた影響の一端と
「犯罪の中毒性」に囚われた人間の宿命を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(ハッピー・エンドでありながらも危うさを感じさせる幕切れとなっている点も
見逃せません。)
まさに「インターネット時代の幕開け」・「1990年代後半の国際情勢」を
象徴する作品の一つであると言えるでしょう。
「常に時代の空気を反映する」R・ドナー監督
破壊的アクションにこだわる制作者J・シルバー
1990年代後半に花開いた脚本家集団の融合によって
「時代の風になじめない人間の悲哀」と「時代性が生んだ狂気」を写し出す本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。