映画に感謝を捧ぐ! 「クレイジーワールド(2011年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジャスティン・マコーネル監督の「クレイジーワールド(2011年版)」に
感謝を捧げようと思います。
無法地帯と化した世界を旅する
4人家族の運命を描いた本作は
陰性の臨場感と底意地の悪さに満ち溢れたサスペンス・ホラーであります。
状況説明を極限まで抑制し、主人公目線の世界だけを
描くことに徹したストーリーと
段階的に加速する残酷描写が一体となる光景は
私に「主人公の不安感を共有する感覚」と
「世界における人間の小ささ」を目の当たりにする機会をもたらしました。
(鑑賞者に対し救済&解答を与えない冷たい幕切れが
人生の無常を体現している点も見逃せません。)
まさに「ホームビデオ風サスペンス・ホラー」形式の冒険映画と
呼びたくなる珍作であると言えるでしょう。
反娯楽的なスリル&サスペンスによって
恐怖の根源をえぐり出す本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。