映画に感謝を捧ぐ! 「コンティジョン」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回はスティーブン・ソダーバーグ監督の「コンティジョン」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 未知のウィルスにさらされた人々の運命を描いた本作は

 アメリカ映画の特性を総動員したパニック・ムービーであります。

 犯罪サスペンス・モンスター映画・陰謀劇・ホームドラマ

 アメリカ流スター映画の演出・作劇法・キャスティング法を集結させて

 世界的ウィルス・パニックを描くという試みは

 私に「アメリカ式映画作り」の光と闇に触れる機会と

 現実感と娯楽性のバランス維持の醍醐味&難しさを

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (結末において判明する「根源」が現代社会に対する静かな皮肉を

 放っている点も見逃せません。)

 まさに「ジャンル融合型難病映画」の一形態を示した作品であると言えるでしょう。

 段階的に抑制されていくスケール感と

 「娯楽的ヒーロー」に依存せず、集団劇に徹し続ける精神が

 説得力とブラック・ユーモア性を放つ本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。