映画に感謝を捧ぐ! 「ファイアートラップ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 

 今回はハリス・ダーン監督の「ファイアートラップ」に

 感謝を捧げようと思います。

 ビル火災に巻き込まれた人々の運命を描いた本作は

 王道つなぎの技と節度に彩られたアクション映画であります。

 災害映画と泥棒映画の王道に即した演出・ストーリー・キャラクターが

 

 一本の映画内でせめぎ合うという状況は

 私に「王道要素を組み合わせることによって個性を得る」現象と

 ビル勤務における「災害映画に学ぶ」事の重要性を

 目の当たりにする機会をもたらしました。

 (ロマンス&感動を声高に訴えないクールな幕切れが

 娯楽映画における「勝てば官軍精神」と

 「後日談を引き延ばす事による感動の劣化」に対する

 皮肉を放っている点も見逃せません。)

 まさに「堅実にして貪欲なる」パニック・ムービーであると言えるでしょう。

 ビル火災映画の源流「タワーリング・インフェルノ」と泥棒を融合させた後

 社会性&物語性を省略して「暇つぶし規模」に押さえるという

 娯楽映画的知略によって生を受けた本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。