映画に感謝を捧ぐ! 「戦慄!プルトニウム人間」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はバート・I・ゴードン監督の「戦慄!プルトニウム人間」に
感謝を捧げようと思います。
核実験中の事故によって巨大化した軍人の運命を描いた本作は
驚異の「成長ぶり」を見せてくれるSF映画であります。
時事ネタと見世物精神を根源とするストーリー&映像が
核&戦争に対する鋭い批判を放つ物語へと進化していく現象は
私に「軽量SF映画の持つ可能性の大きさ」と
映像テクノロジーに溺れず、知恵と技によって作られた「映画的ハッタリ」の
醍醐味を目の当たりにする機会をもたらしました。
(反クライマックス精神溢れるクールな幕切れが
極限状態における人間心理の危うさを体現している点も見逃せません。)
まさに「社会派系モンスター映画」史上屈指の異色作であると言えるでしょう。
巨人の穏健ぶり&「軍隊批判」をほとんど発しないキャラクターによって
作品の残酷さ&メッセージ性を高待っていく姿が
テクノロジー至上主義のSF映画にはない格調高さを感じさせる本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。