映画に感謝を捧ぐ! 「勝利の朝」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はローウェル・シャーマン監督の「勝利の朝」に
感謝を捧げようと思います。
ゾー・エイキンスの舞台劇をもとにして作られた本作は
娯楽的サービス精神&合理主義が冴え渡るヒロイン映画であります。
ロマンス・人間模様・成長劇を融合させながら
「スター主義的見せ場」を的確に押さえた合理的ストーリー&演出
少女漫画の香りを放つキャラクター造形
華麗なる衣装・舞台風味溢れる台詞の数々が一体となる光景は
私に大衆的欲求に即しつつ、品格を保ち続ける映画の醍醐味と
「舞台劇と映画の平和的共存」の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(サクセス・ストーリーの王道に沿って進む物語でありながら
「アメリカ映画流ハッピー・エンド」に潜む闇をのぞき見るような
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「舞台式コミック・ムービー」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。
後年のアイドル映画・舞台裏映画に通じる道を軽やかに切り開いた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。