映画に感謝を捧ぐ! 「メタル・トルネード」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はゴードン・ヤング監督の「メタル・トルネード」に
感謝を捧げようと思います。
磁気を持った巨大竜巻の恐怖を描いた本作は
娯楽映画的「つなぎ技」の醍醐味を見せてくれる災害映画であります。
1996年の竜巻映画「ツイスター」と
2003年の地底災害映画「ザ・コア」を合体させた状況に
米ドラマ「X-ファイル」の手法を投入するという試みは
私に「災害映画の定番」と「竜巻の常道を逆手に取った戦術」が
融合する現象と
「権力に対する信頼と不信感の間で揺れ動く心境」を
SF的に表現する妙技を目の当たりにする機会をもたらしました。
(諸悪の根源に対し「災害による死」ではなく「社会的制裁」を加える
冷静な幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「堅実派パニックSF」史上屈指のホラ吹き的発想を感じさせる
珍品であると言えるでしょう。
モンスター映画的段取り描写と逆転の発想によって
方程式的な物語に説得力と個性を与える姿が心地良い本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。