映画に感謝を捧ぐ! 「緋牡丹博徒」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
感謝を捧げようと思います。
「緋牡丹お竜」こと矢野竜子の数奇な運命を描いた
人気シリーズの1作目となる本作は
活劇的でありながらも儚げな、異色の任侠映画であります。
「任侠映画」の王道を女性目線で写し出したストーリー
静かなる闘志と優しさが共存するヒロイン
明治中期でありながら「江戸時代」の香り漂う風景
時代の過渡期を体現した脇役・悪役陣
和洋折衷的アクションが一体となる光景は
私に「時代の空気を取り入れながら、時代劇の伝統を守る」精神と
暴力と男権主義が支配する世界に生きる女性たちの思いに
触れる機会をもたらしました。
(勧善懲悪的でありながらも哀愁を放つ幕切れが
陰謀渦巻く世界に生きる人間の宿命を象徴している点も見逃せません。)
まさに「任侠系ヒロイン映画」の雄と呼ぶべき一作であると言えるでしょう。
時代劇の様式美・人情劇の味わい
暴力渦巻く世界に生きる人々の哀しみがせめぎ合う本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。