映画に感謝を捧ぐ! 「現代任侠史」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。

 今回は石井輝男監督の「現代任侠史」に

 感謝を捧げようと思います。

 

 暴力団抗争に巻き込まれた

 元ヤクザのすし職人と

 彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は

 便乗商品映画の香りと気品を感じさせる任侠映画であります。

 同年の実録ヤクザ映画「仁義なき戦い」と

 「1960年代流任侠映画」を強引につなぎ合わせたかのような

 ストーリー&演出が

 俳優・女優陣の鬼気迫る存在感によって

 突っ込み所をほとんど感じさせない作品へと進化していく光景は

 私に「時代の風と様式美の平和的共存」に挑む人々の勇気と

 和洋折衷系アクション&ドラマの味わいを

 同時に味わう機会をもたらしました。

 (清々しいほどの強引さで「1970年代」の流儀に沿った幕切れが

 

 哀愁とブラック・ユーモア性を感じさせる点も見逃せません。)

 まさに「便乗商品系極道映画」の雄と呼ぶにふさわしい

 

 怪作であると言えるでしょう。

 東映流ヤクザ映画に関わる人々の「人間力」によって

 豪快すぎるストーリーを光り輝かせる姿に感動を禁じ得ない本作と

 生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。