映画に感謝を捧ぐ! 「ロンメルー第3帝国最後の英雄ー」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はニキ・ステイン監督の「ロンメルー第3帝国最後の英雄ー」に  感謝を捧げようと思います。 第2次大戦期のドイツ軍人「エルヴィン・ロンメル」の生涯を  もとにして作られた本作は  「偉人伝」の衣を纏いながら1944年のドイツ事情を描くことに挑んだ    挑戦的作品であります。  E・ロンメル元帥と彼を取り巻く人々の人間模様を通じて  第2次大戦末期のドイツ軍上層部を覆う「混沌」を写し出すという試みは  私に「戦争」を終わらせることの難しさ  組織における「個人」の限界  娯楽的盛り上げを意図的に抑制する事による「説得力」の強化を  目の当たりにする機会をもたらしました。   (「政治&歴史」に対し静粛にして強烈なブラック・ユーモアを放つ  幕切れとなっている点も見逃せません。)    まさに「政治&軍事的舞台裏映画」の静かなる強豪作であるといえるでしょう。  実話系戦争映画でありながら  戦闘アクションよりも「戦術&政略」を重視することによって  極道映画&サスペンス映画に近い空気を放つ本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。