映画に感謝を捧ぐ! 「ザ・キャット」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はマーティン・シュミット監督の「ザ・キャット」に  感謝を捧げようと思います。
ザ・キャット [DVD]
株式会社トーン
2006-11-29

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ティーン・ラングストロップの小説「KAT」を  もとにして作られた本作は  ヒロイン映画の香りを放つホラー映画であります。  ホラー的残酷描写よりも  人間の「マイナス感情」に引き寄せられた悪霊と  不運の連鎖がもたらすヒロイン&猫の変貌に  重きを置いた作風は  私に「トラブル」の持つ連鎖性&引力が人間に与える影響を  モンスター映画的に表現する妙技を目の当たりにする機会をもたらしました。  (軽量映画史上最大級の「ハッタリ宣伝」が成されている点と  ホラー映画の王道とサクセス・ストーリーの気配が混ざり合う  奇妙な幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「デンマーク流女性&化け猫映画」と呼びたくなる  一作であると言えるでしょう。  陰鬱なるデンマーク映画気質と王道的愛憎劇の融合によって  怪談の悲劇性とホラーの見世物性を兼ね備えた作品となった本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。