映画に感謝を捧ぐ! 「ビッグ・ウェンズデー」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョン・ミリアス監督の「ビッグ・ウェンズデー」に
感謝を捧げようと思います。
3人の凄腕サーファーと彼らを取り巻く人々の
運命を描いた本作は
時代と共に変化していく存在&不変の存在を描きつつ
1960~70年代のアメリカを写し出した青春映画であります。
サーフボードを巧みに操り、荒波を乗りこなしながらも
「時代の移り変わり&ベトナム戦争」と言う名の波に翻弄される男たちの姿を
1970年代と80年代を融合させたかのようなスタイルで描くという試みは
私に「奔放に生きる男たち&サーフィン」への愛と
「スポーツ・ヒーローの光と闇」を娯楽的に表現する手法の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(人生の移り変わりを「季節」にたとえる文学的発想と
男気に包まれながらも「苦味」が漂う幕切れが
典型的ハッピー・エンドにはない「現実感」を感じさせる点も見逃せません。)
まさに「アメリカの過渡期」をスポーツ映画的に写し出した
作品であると言えるでしょう。
時代に抗ってでも「我流」を貫こうとする男たちに対する
複雑な思いがこもったストーリーが
後年の「地獄の黙示録」に通じる気配を感じさせる本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。