映画に感謝を捧ぐ! 「デッドマン・ダウン」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はニールズ・アルデン・オプレヴ監督の「デッドマン・ダウン」に
感謝を捧げようと思います。
犯罪組織の殺し屋と
交通事故で心身に傷を負った女性の
奇妙な運命を描いた本作は
情緒と暴力に彩られた復讐映画であります。
復讐心と愛の間で揺れ動く男女2人の姿を
恋愛劇とアクション映画の手法を使い分けながら
描いていくという試みは
私に「復讐」の麻薬的魅力&空しさと
複数の娯楽要素をバランス良く配合することの難しさを
目の当たりにする機会をもたらしました。
(脳天気なハッピー・エンドに背を向けたクールな幕切れが
復讐の空しさを体現している点も見逃せません。)
まさに「復讐系ラブ・ストーリー」の一形態を示した
作品であると言えるでしょう。
潜入捜査映画を復讐劇へと変換させる加工力と
「愛」がもたらす癒しの弱点に目を向ける厳しさを兼ね備えた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。