映画に感謝を捧ぐ! 「プリシラ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はステファン・エリオット監督の「プリシラ」に  感謝を捧げようと思います。  中古バスで「アリススプリンクス」を目指す  ドラァグクイーン3人組の運命を描いた本作は  硬軟のバランス感覚に秀でた人情派道中劇であります。  喜劇・社会派・人情劇が入り交じったストーリーが  美しい音楽・俳優人の技術力・過激でありながらも和やかなユーモア  上品なエロティシズムに溢れた衣装に身を包み  軽やかに進行していく光景は  私に、ユーモア精神の持つエネルギーと  シリアスな場面に「ささやかな笑い所」を加えることによって  感動の純度を高めていく妙技を目の当たりにする機会をもたらしました。     (主演男優T・スタンプの「気迫溢れる女優?」ぶりと  情緒&華やかさに満ちた名場面の後に「笑い所」を付ける  大胆な幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「オーストラリア流人情噺」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。  女装映画史上希に見るほどの男気と  ゴージャスでありながらも情のある  映像&音楽に心打たれる本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。