映画に感謝を捧ぐ! 「刑事(デカ)珍道中」

映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回は斉藤光正監督の「刑事(デカ)珍道中」に  感謝を捧げようと思います。 訓練中に消えた1億2千万を探す  刑事2人の運命を描いた本作は  日本映画界の伝統芸「二本立て」に則しつつ    1980年代における角川映画の「大作主義」からはみ出た  類い希なる作品であります。  「映画的小ネタ」の香り漂うアクション&お色気シーンと  和製人情劇の味わいが  ストーリーの本道を踏み越えて暴走していく光景は  私にサスペンス映画とは異なる「先の読めない展開」と  「暴力的でありながらも和やか」という特殊な状況に  遭遇する機会をもたらしました。  (人を喰ったような題名に秘められた伏線  二枚目の香り漂う俳優2人を「ドタバタ喜劇的」に活用するキャスティング・センス  場違いなまでに爽やかな幕切れが  作品の珍味性を高めている点も見逃せません。)  まさに「和製刑事コンビ映画」屈指の珍作であると言えるでしょう。  アクション&青春映画系スタッフ・キャスト・作品世界によって  バラエティ番組風喜劇を描くという    大胆不敵な賭けに挑んだ本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。