映画に感謝を捧ぐ! 「ロードキラー」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョン・ダール監督の「ロードキラー」に
感謝を捧げようと思います。
CB無線による悪戯によって
謎の男「ラスティ・ネイル」に狙われた
兄弟の運命を描いた本作は
外見以上の先見性&教訓性を感じさせる
サスペンス・ホラーであります。
「車系モンスター映画」の形態を取りながら
匿名でメッセージを放つ道具が生む傲慢と
その代償を描いたストーリー
言葉によってトラブルを誘発する兄&穏健な弟
死よりも「苦痛を与えること」を重視するモンスターという構造
王道的描写を「肩すかし」として活用する手法が
一体となる光景は
私に「インターネット時代」に対する警鐘
恐怖の根源が「理解できないこと」にあるという真理
単純な状況を複雑化する技法を目の当たりにする機会をもたらしました。
(人間味を感じさせた「敵役」が
人間を超越した存在へと進化した事を暗示する
幕切れとなっている点も見逃せません。)
青春ホラー&巻き込まれサスペンスの方程式と
まさに「サスペンス・ホラー系情報論」と呼びたくなる作品であると言えるでしょう。
ミステリー特有の現象「主人公の行き先で事件が起こる」と
情報化社会に対する皮肉が混ざり合うことによって生を受けた本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。
追伸 2013年11月30日に非業の死を遂げた
本作の主演男優ポール・ウォーカー氏に
哀悼の意を表します。