映画に感謝を捧ぐ! 「夕陽の群盗」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はロバート・ベントン監督の「夕陽の群盗」に
感謝を捧げようと思います。
徴兵を逃れるため
西を目指す青年の運命を描いた本作は
犯罪映画&サクセス・ストーリーの味わいと
1970年代気質が生んだ
異色の西部劇であります。
人情と不人情が渦巻く「盗賊団の旅」を
勧善懲悪の枠に捕らわれることなく描いたストーリー
自然美溢れる風景・情緒ある音楽
自由の持つ爽快さと危うさを体現した
人間味あるキャラクター
娯楽的アクションではなく「暴力」として描かれた
銃撃戦&処刑シーンが一体となる光景は
私に、いかなる選択にも「天国と地獄」が存在するという教えと
人間の持つ「適合力」の光と闇に触れる機会をもたらしました。
(欲得ずくとも友情とも解釈可能な男二人の関係が
ある種の感動を呼び起こす
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「陰性青春西部劇」の静かなる強豪作であると言えるでしょう。
激動の時代によって得るもの&失われていくものと
疑心暗鬼の関係を続けていくことによって
成長していく「絆」が
王道西部劇とは異なる苦味と感動を呼び起こす本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。