映画に感謝を捧ぐ! 「乞食大将(1952年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回は松田定次監督の「乞食大将(1952年版)」に
感謝を捧げようと思います。
大佛次郎の同名小説をもとにして1945年に作られ
1952年に公開された本作は
スピード感とユーモアに秀でた時代劇映画であります。
戦争の経過&歴史の流れを巧みに省略し
人情と歌舞伎的アクションをじっくりと見せていく手法は
私に「娯楽的サービス精神を守りつつ、戦争の無情を写し出す」
妙技を目の当たりにする機会をもたらしました。
(恩讐を超えた「男気」の目覚めと、悲劇の影が共存する幕切れが
明瞭なるハッピー・エンド&悲劇とは異なる味わいを感じさせる点も見逃せません。)
まさに「男気系戦国絵巻」の雄と呼びたくなる一作であると言えるでしょう。
日本史における「過渡期」の一端を生きる人々を
伝統芸能と映画の技を共存させながら描くことに挑んだ本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。