映画に感謝を捧ぐ! 「ピンク・キャデラック」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はバディ・バン・ホーン監督の「ピンク・キャデラック」に
感謝を捧げようと思います。
「ピンク・キャデラック」と共に逃亡した女性を追う
賞金稼ぎの運命を描いた本作は
活劇と喜劇がせめぎ合う追いかけっこ映画であります。
主演男優C・イーストウッドの男臭溢れる外見と
饒舌&漫画的な行動とのギャップ
暴力的且つ単細胞的な敵役
活劇的でありながらも和やかさを感じさせる
ストーリー・音楽・アクションが一体となる光景は
私に、「1970年代男」の流儀で
1980年代を生きる男に対する思いと
大義名分を声高に訴える人間の「胡散臭さ」を
アクション映画的に表現する手法の一端に
触れる機会をもたらしました。
(喜劇的な外見でありながらも
危険なアクションをこなす「ピンク・キャデラック」の勇姿と
映画史上希に見る「平和的な勧善懲悪ぶり」を誇る決着が
1980年代文化の一端を写し出している点も見逃せません。)
まさに「非SF系コミック・ムービー」屈指の緩やかさに溢れた
珍品であると言えるでしょう。
重厚なるC・イーストウッド監督作「バード」と「許されざる者(1992年版)」の中間に位置する
休憩的作品である本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。