映画に感謝を捧ぐ! 「ブロンクス物語」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はロバート・デ・ニーロ監督・主演の「ブロンクス物語」に
感謝を捧げようと思います。
チャズ・パルミンテリの一人芝居を
彼自身の脚色&出演で映画化した本作は
主人公の成長過程を通じて「ニューヨーク」を写し出す
極道映画であります。
暴力・悪意が渦巻く「罪深き世界」をクールな目線で写し出したストーリー&演出
残酷な暴力場面に「穏やかな懐メロ」を挿入する手法
「人種のるつぼ」を体現する俳優・女優陣が一体となる光景は
私に「1960年代のNY」を旅する感覚と
説明台詞や勧善懲悪に依存することなく「暴力&差別の空しさ」を
描ききる技術力&精神力
アクション映画とは異なる「暴力」の形を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(悲劇的でありながらも哀しみに溺れず
未来への希望&絆の再生を示す幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「極道系日常劇」の雄と呼ぶにふさわしい強豪作であると言えるでしょう。
1970~90年代の「R・デ・ニーロ関連作」と
C・パルミンテリの半生が融合することによって
詩情と凶暴性が入り交じった世界を形成する本作と
生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。