映画に感謝を捧ぐ! 「リンク」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はリチャード・フランクリン監督の「リンク」に
感謝を捧げようと思います。
霊長類学者の臨時助手となった女学生の
運命を描いた本作は
軽量ホラー映画の王道を駆使して
動物映画の王道を皮肉った実験的作品であります。
人情系動物映画の図式からモンスター映画に転じるストーリー
アクション・サスペンス・ホラーの技法を巧みに使い分ける演出
チンパンジー3匹のサイレント的名演が一体となる光景は
私に「理性と本能のせめぎ合い」をホラー的に表現する妙技と
人間と動物が「交流」する事の難しさを
目の当たりにする機会をもたらしました。
(動物的本能と人間味が混ざり合った「モンスターの最期」が
他のホラー映画とは一味違う感動を生んでいる点も見逃せません。)
まさに「館系ホラー風動物パニック映画」と呼びたくなる
作品であると言えるでしょう。
知力・体力・欲求の限りを尽くして人間たちを追いつめる「リンク」の勇姿と
情勢の変化によって「暴力的」になっていく人間たちが
人間に対する「警鐘」を放つ本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。