映画に感謝を捧ぐ! 「ラスト・マップ/真実を探して」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はジョーダン・ロバーツ監督の「ラスト・マップ/真実を探して」に  感謝を捧げようと思います。   曽祖父の遺言から始まった  3人家族の旅を描いた本作は  実録的ムードに包まれた家族劇であります。  曽祖父を弔うための旅によって成される  「過去の贖罪&絆の再生」を  娯楽映画的技巧を極限まで抑制して映画化するという試みは  私に「過去と現在の密接な関係」を再認識すると同時に  架空の物語が「ドキュメンタリー」の領域に向かって進んでいく現象を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (悲劇でありながらも「温もり」を感じさせる幕切れが  人生の奥深さを体現している点も見逃せません。)  まさにSFとは異なる「時間旅行」と  世代間交流の味わいを兼ね備えた道中劇であると言えるでしょう。  素朴極まるストーリーでありながら  程よい苦味と穏やかな人情に包まれた本作と  生きて映画を見ることの出来る幸せに深い感謝を!!!。